友人、マサイ族のJーPart 2友人、マサイ族のJ-私が〇〇〇だったらお嫁さんにして下さい!

February 18, 2011

友人,マサイ族のJーPart 3

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学校のある集落では電気も水もなく、寝泊り出来る施設はないため、何度も私達はガタガタ道を片道3~4時間で往復して、特に帰りは日没までにはホテルのある町へ帰らなければなりませんでした。その道中Jはいつも私を気遣ってくれました。

そしてホコリまみれでホテルに戻りシャワーを浴びる度に、多少濁っていようが、量にも制限があろうと、身近にお水があることの有り難さが身に沁みました。そして今戻って来た私の学校の子供達や家族を思いました・・・この当時は小さな子供達が片道5キロのところへ水汲みに行っていました。

彼らに必要なのは教育とお水である!どうにか学校の近くに井戸を掘り当てたい!いや必ず掘り当てて、新鮮なお水がいつでも近くで汲めるようにしなければならないと思いました。でなければ、小さな子供が往復10キロの道のりで水汲みに行っていたら、学校に来る時間がなくなります。

《私のこの目標は、この2年後に実現しました。今回の写真はその時のものです。》


夜はメンバーとホテルのレストランでのくつろぎの時間。
Jはいつも赤ワインを一杯だけをそれは美味しそうに飲みました。それに私も付き合いました。

その時のマサイ族の習慣や野生動物の話、そしてJ自身のサバンナ生活の経験の話は本当に面白かったです。マサイと一緒に赤ワインを飲みながらお話…なかなか経験できない?!


ある夜でした。

J「Mizko、どうしていつもリュックサックと一緒なの?部屋において来ないの?」と私に尋ねました。
実はその中には数年前亡くなった母のお位牌を入れていました。

それも海外あちらこちらに行く私のために、ご住職さんが小さめに作って下さいました。

この学校を建てるプロジェクトも亡き母への思いからですし、学校名も母の名前です。
そのため何処へ行くにも母のお位牌とは一緒でした。

その話をJにして、私は初めて母のお位牌を他人の手に渡しました。空港の手荷物検査の時でさえ「何だこれは?」と言われる度に、「私が見せるから触らないで!」と他人に触れられることを強く拒んで来ましたが、Jだったら…と言う気持ちで渡しました。

Jは両手で大事そうに受け取り、「これはMizkoのママの魂なんだね。」と言って、暫く眺めて私に返しました。

そして遂に開校式を迎えました。

子供達220人と村人2000人、それに政府のお役人さんやら教育委員会だの何だのと大勢が集まりました。
アフリカンビートで皆歌うは踊るわ。

私も皆の輪に入り踊ったり、スピーチをしたり、いろいろな方方へのご紹介を受けたり写真撮影と忙しい。
そんな中でリュックサックを持っていながらの行動はちょっと厳しい。そんな時Jが私に言いました。

「ママは僕が見ているよ。」
私「えっ???」
J「うん、僕が見ているから心配しないで!」

私は彼にリュックサックを渡しました。(ママ、マサイにびっくりしないかな~~?)

しかしJは、一度もリュックサックを足元に置いたり、その辺にほったらかしにすることはなく、私がしていたように大事に母のお位牌が入ったリュックをいつも抱いていました。

人の心というものは、国籍とか部族とかに関係するものではなく、その人次第だな~~とつくづく思い、Jの人柄には本当に感動しました。

両手が自由になったお陰で、私は開校式のセレモニーをローカルの人々と十分満喫しました。

全員ではありませんが、マサイ族も沢山いました。

正にテレビで見るような赤い布を纏った背のたか~~いマサイ族の男性達に紫の布を纏ったマサイ族の女性達・・・これは彼らの正装だそうです。Jが彼らに一言言ってくれるので、彼らも私が近づくことも写真を撮ることも受け入れてくれました。

マサイ族は「魂を取られる」と考えて、写真を撮られることを拒みます。
18歳で行ったタンザニアでは、それを忘れカメラを向けて、マサイにヤリを持って追いかけられました。


マサイの人達の視力の良さは有名ですが、Jにしても遠くの私から見ると豆粒みたいな物を指差して「あそこにゾウがいるよ」と言いました。

私はこの時かなり高度な双眼鏡を持っていましたが、それで見ても、どうしてもゾウにもカバにも見えない!!Jは「あそこにいるじゃない!Mizko、見えないの?おかしいな~~?」と言いました。面白いことは、私の双眼鏡を渡したら、それを覗いてJはビックリしていました。

彼にはどれだけはっきり見えたのでしょう? しかしマサイ全員の視力が良いのではないことも知りました。
と言うのも・・・Mizkoは見た!マサイの男性が近視でメガネをかけていました!


マサイの男性達がお得意のジャンプをし始めました。いやいやかなり高く飛ぶ!高く飛べるほど女性にもてるのです。マサイの女性達から歓声が上がりました。多分「〇〇さん、すてきィ~~~!」なんて叫んでいるのでしょう。

彼らに比べJはだめ。高く飛べない。町に住む時間が長すぎて、町の食事を食べ過ぎたようです。でも彼には私達を驚かす才能がありました。それは記憶力です。小さな事も複雑なものも、どんどんどんどん彼の頭にはメモリーされて行くようでした。

さあ~~いよいよ次回はJのお話の最終回です。
彼に言われた忘れられない一言・・・それに対して言えなかった私からの一言。
お楽しみに♪









madame_mizko at 00:00│Comments(0)TrackBack(0) アフリカ・タンザニアにて 

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