October 2014

October 20, 2014

ドイツの熟年アモーレの10年後

初めて彼に会ってから、私はこの二人と何度も一緒の時間を過ごしました
会えば会うほど、彼は本当に気持ちの良い人でした

そして先月ドイツで2年振りの再会をしました。
会った場所はニュールンベルグの私のお気に入りのお店ALEX。P9278253

(写真右&下:ALEX。このビルの角にはチョコレートやさんがあり、その前の階段を上がります。ここはカフェ、バー、そしてレストランとしても使えるとても便利なお店です女性1人でも入り易いお店なのでよく行きます。マーケット広場にあるのですぐに見つけられます軽食もあるので、ヘビーなドイツ料理に飽きた観光客の方にはおすすめですよテラス席もあり、いつも賑わっています

P9278254私の目の前で彼女の背を撫ぜる彼の手、また彼の背を撫ぜる彼女の手…前よりも更に深い愛情と優しさに溢れていてそれが私の心に伝わり、私まで二人の愛に包まれて幸せな時間を過ごさせてもらいました

そんな彼女は何ともうすぐ70歳…そういう彼は何ともうすぐ75歳だそうです
とてもそのお年には見えない彼女の真っ白な短髪はシルバーに輝き、まるでロック歌手のようにかっこいい彼も穏やかな笑顔が優しく、お洒落で本当に愛に溢れたすてき〜〜〜なお二人です
P9278283
北ドイツに住居を持つ彼、南ドイツに住居を持つ彼女…
時々北で一緒、南で同居、また時には北と南で別居、また時には彼は男同士の旅に出て、彼女も女同士の旅をして、そして気が向いた時には一緒に旅をする……そんP9278284な恋愛を10数年しています。
(写真右上:ニュールンベルグのお祭りを見に来た宇宙人地球上の何もかにもが珍しいらしい。
写真左:「おあかさ〜〜ん会いたかった〜」と駆け寄り、一人の宇宙人に抱きつく男性

因みに彼女の一人息子ももう20年以上付き合っている人がいますが、双方結婚する気まるでなし。
彼女はそんな息子について、
「彼の人生だから、彼の好きにすればいいのよ。兎に角彼が幸せならば私はそれでいいの。」
「親が子供の人生を指図をしたり、束縛してはいけないわ。」
ドイツではこのセリフを何度も色々な親御さんから伺いました

そして…「結婚してもしなくても、それほど大差はないことよ。保険が多く貰えるとか、税金が安くなるとか以外にはね。それを求めなければ面倒な手続きまでして結婚する必要性は見出せないわ。」
この意見も耳にたこが出来るほど色々な方から聞かされましたPA028456

子供がいても籍を入れていない人もいますし、結婚しても断固と自分の姓は守り、別姓の女性もいますから
(写真右&下:こちらはニュールンベルグH&Mのショーウインドー。こちらも宇宙人みたい

PA028457老いも若きも「恋愛=結婚」という観念があまりありません。
心から愛していても別に結婚を考えないのですから、結婚を目的として愛する人を見つけようという「お見合い」や「婚活」は、何度説明しても彼らには理解出来ません

彼女達のように、深い信頼関係と愛情で結ばれているカップルを沢山見ていると、「婚姻」という契約は必要ないとつくづく私も思います

ドイツではカップルに「いつ結婚するの」「なんで結婚しないの」なんていう質問は野暮なこと。気を付けましょう



madame_mizko at 19:09|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

October 17, 2014

ドイツの熟年アモーレPart 2

友人と彼女の新しい彼に会ったのは、今まで何度も訪れて、まるで実家のように遠慮もなく、良く食べ、良く飲み、良く笑い、時にはお昼寝までして、度々お泊まりもした彼女と亡くなった旦那さんの家でしたしかしその時彼女の横にいたのは見知らぬ男性でしたP9278216
(写真は全てドイツ、ニュールンベルグ。写真右:路上に急にグランドピアノが現れて、演奏が始まりました

近くの村のビール祭りに皆で行く事になりましたが、手を繋いでいる二人を見て違和感がありました
当時私は少し前に実母を亡くし、それから間もなく父のようだった彼女の旦那さんまで逝ってしまい、二重の深い悲しみを受けました
それからまだ半年足らずだったので、余計に彼女が理解出来ませんでした。

ベンチの一番端に座り、明るく他の皆と話していた彼女が急に横を向き皆から目を反らしました。
その目からは涙が溢れていました
P9278259正面に座っていた私にはそれがはっきり見えました。
(写真左:ここは本当に静かで、Mizkoのお気に入りの散歩道

その時です
横の人と話していた彼はすぐに彼女の涙に気付き、あっという間にテーブルの上に置かれた彼女の左手を自分の右手で包みました
彼女はそうされたまままだ横を向いていました。P9278266
その間彼の視線は彼女の横顔から離れません。
静かな時間がゆっくりと流れた後、彼女は涙一杯の瞳を彼に向け数回頷きました。
皆には「ごめんなさい。D(亡くなったご主人)と皆でこうして過ごしたことを思い出しちゃったわ」涙を拭いながらそう言い、また会話の輪に入って来ました。
(写真右:日本でお馴染みの美容院もここではこんな感じ…)

彼女と彼の間には、言葉は一言も有りませんでしたが、心で語れる二人でした
それを見ていた私も二人の心の会話がしっかり読み取れました。
この瞬間私は、彼は彼女の過去も悲しみも全部受け止め、彼女の事を深く愛しているのだとつくづく思いました
もう10年以上前のことですが、私はこの瞬間を今でも忘れません。

P9288367それだけではなく、話しをしてみたら彼は人間的にとても素敵な人で、文句がつけられないほど良い人でした。それはそこにいた友人全員も同じ印象でした
それに文句をつけるどころか、深い悲しみの中にいる彼女のそばに居てくれ、彼女を励ましてくれるありがた〜〜い存在でした
実はそこには彼女の息子もいましたが、息子はとっくに彼を受け入れているようでした。P9278268
(写真上&右:この辺りは絵画の中に飛び込んだように美しい…

気丈に振る舞っていた彼女でしたが、一旦涙をこぼすと、今にも崩れてしまいそうでした
別れ際誰もが彼に言いました…「彼女をよろしくね
彼は彼女の肩をしっかり抱きながら一人一人に深く頷いて答えていました。

初めはイヤイヤでしたが、彼に会って私はホッとしました
彼女が泣き崩れていたらその場を去り難くなりますが、この彼がいたら彼女は必ず立ち直れると確信したからですP9298435
(写真右:秋祭り&旧市街祭りの賑わいをよそに、どなたかが川辺でのんびり日光浴をしています

そんなお二人に先月ドイツで会いました。
その時のお話は「ドイツの熟年アモーレの10年後」に続きます。
お楽しみに〜〜〜



madame_mizko at 01:05|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

October 12, 2014

ドイツの熟年アモーレPart 1

私の日記の中に「七夕のような恋」というお話があり、それは何人かの方には直接「素敵な恋のお話でした私もあんな恋に出会いたいです」と言って頂きましたP9278296

ヨーロッパの秋は美しく、やるせないほどロマンチック
今回はそんなヨーロッパで素敵な恋をするドイツ人のお二人のお話です
(写真は全てドイツ、ニュールンベルグにて。右:First Love

P9278225(写真左右:デューラー広場にて。)

彼女は、私がドイツに住んでいる頃からの友人ですP9278237
と言っても年が離れているので、時には姉のように、そして時には母のように私に接してくれています。
彼女の一人息子の方が私と年が近いので、彼女の息子とも私は友達で、彼の彼女とも友達です。
彼女のご主人は私の事を娘のように可愛がってくれて、私も彼を父のように慕っていました……がある時病気になり逝ってしまいました
その時には私はもう日本に住んでいたのですが、私にとってその悲しみはとても深く、東京に居てもその辛い心から開放されずにいました

彼が亡くなって半年も経つか経たない時、彼女との国際電話の時に…
彼女:「Mizkoに知らせておきたいことがあるの。実は彼氏が出来たの。今度ドイツに来たら会ってほしいの。」
私:「。。。。。。。。。。。。」P9278234
言葉がありませんでした。

(写真右:ベンチでラブラブなお二人でしたアモーレに年齢制限無し

私でさえもまだまだ深い悲しみが癒えずにいるのに、もう新しい彼

父親が亡くなって間もないのに、母親に新しい男性が出来たような娘の気持ちになり、彼女が許せずとてもドイツに行った時に彼女にもその彼氏にも会う気なんてありませんでしたP9288365
そのびっくりニュースを聞いたのは私だけではなく、ドイツの友人達もでした。
しかし私がドイツに行った時に、皆で彼女とその彼に会う事になりました

(写真右:こんな所に紅葉が…。因みにこの家は美容室です。)


で、会った時…
彼女はいつも通り、私を思い切り抱き締めて迎えてくれました。
が、私の胸中はいつも通りではありませんでした。
私の彼へ向ける笑顔は、精一杯の嘘の笑顔でした

しかし…… 
Part 2につづく


madame_mizko at 23:06|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

October 07, 2014

ネット上の商品が少なくてごめんなさ〜〜い!

Readerの皆さん、Ciaoooooooo
いつの間にかMizkoはミラノに帰って来ておりますIMG_8878
まだドイツ気分でいらっしゃるMizkoと心の旅を同行しているReaderの方は、ミラノに直ぐに来て下さい

(写真右:今回はフランクフルトからミラノまで飛行機で帰って来ましたフランクフルト空港で面白いイベントを見つけました。「お好きな曲をご自由にお弾きください。」と空港の通路の真ん中にドンと置かれた真っ白なグランドピアノ荷物を写真左手に置いて、早速男性がジャズを弾いていましたなかなかお上手でしたよ周囲の方からも拍手が

まあここの所日本とヨーロッパを一ヶ月毎に行ったり来たり、日本滞在中は東京と関西を行ったり来たり、まるでフーテンの寅さん状態ですが、忙しいのは有り難いことです

そしてごめんなさ〜〜〜〜い
このショップの商品がHP上の「お知らせ」に記された理由で出払っていて、只今すっからか〜〜ん状態です
最近では直売が多くなって来ているのと、買い付けた商品もネットにUPする前にお買い上げ頂いているために、ご理解のほど宜しくお願いしますね
それに何しろいつも同じ所からの買付けではなく、Mizkoのか細い()2本の足で歩き尽くして買い付けて来るので、商品数を揃えるのも大変しかしだからこそSpecialなんです

東京でもご自分へのプレゼントに…お友達のバースデープレゼント…会社の部下の皆さんへのプレゼントが欲しい…と馴れた方々は表参道のオフィスまで出向いていっらしゃり、テータイムやアペリティフをご一緒しながら、Mizkoがお見立てしてお買い求め頂くことも多くなりました

(写真下:ソーセージと一言で言っても、ドイツでは沢山の種類があります。どなたですか写真をご覧になっただけでよだれが出そうな方はあ〜東京のオフィスにも一人いますね〜肉食N

P9278288私が東京滞在中にはそれが可能ですから、帰国時はネット上でお知らせしますので、是非表参道までMizkoが世界で選んだ数々の商品を見にいらっしゃって下さいね
元々ネットにはUPしないSpecial商品も揃えていますし(それらは飽く迄も実物をご覧になって頂いた上にお買い求め頂きたい商品です)、ネット上ではお話し切れない、商品を買い付けたエピソードも添えてご案内し、その商品の希少価値…Special感をご納得頂いた上にお買い求め頂いております

ドイツでは、『世界にたった一つだけ』のSpecialをGETしましたし、ミラノでも必ずSpecialを見つけて帰ります。
どうぞお楽しみに〜〜〜


madame_mizko at 14:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0) イタリアにて